~いざというとき慌てないために~
知っておきたい医学的知識
著者
呼吸をしていない、血圧が測れない、脈も触れないという場合には、心肺停止の可能性が
高いといえます。
近頃では、自動販売機にAED(自動体外式助細動器)が設置されている場合もありますので、
介護施設などでは、そのタイプの自動販売機を設置すると、いざという時に役に立ちます。
私が経営している「あおぞらニュータウンひまわり館」という適合高齢者賃貸住宅にも
近いうちにAED付の自動販売機が到着する予定です。
AEDには、心電図機能も付いているので、心停止なのかどうかなどもわかるようになっています。
心停止している場合には、心臓マッサージが必要です。
心臓マッサージの方法は地域の消防署などで研修を実施していますので、介護職員は
毎年受講しておくのがよいと思います。その際には、AEDの使用方法も教えてくれます。
「○○さん、聞こえますか?」と意識状態を確認します。
返事の言葉が聞き取れなかった場合には、言語障害の可能性もあります。
脳血管疾患の場合には、麻痺があるかどうかが、重要な観察ポイントです。
まず、自分の両手を肘のあたりでクロスさせ、相手の両手と握手をします。
「○○さん、両手をギュッと握ってください」と言って、握力に差があるかを確認します。
例えば、右手は力強く握れても左手の握りが弱い場合は、左手に麻痺があるのではないかと予想できます。
足は、仰臥位で寝ていただき、両膝を立てます。
膝を支えていた手を離したときに、膝が底側に倒れた場合には、その足に麻痺があるのではないかと予想できます。
また、嘔吐や尿失禁を伴う場合もあります。
もちろん、バイタルサインは常に計測しましょう。
そして、対応できるスタッフが2人以上いる場合には、一人は利用者の元にいて、上記のような観察を続け、
もう一人が救急車を呼ぶなどの対応をします。
介護施設の場合には、他の利用者もいますので、他の利用者が不安にならないような対応も必要です。
略歴
有限会社ファイブアローズ取締役。
看護師、介護支援専門員、茨城県介護保険認定調査員、日本医師会医療安全推進者。
(前)関東逓信病院看護部、医療法人社団愛優会副理事長兼任などを経て、平成16年9月有限会社ファイブアローズを設立。現在、「あおぞらデイサービス水戸」などを運営。利用者を元気にするための要介護度改善ケアに関連した介護・看護の講演・セミナー、執筆活動を積極的に行っている。
【主な著書】
『基礎からわかるクリティカルパス作成・活用ガイド』日総研出版(1999年)
『要介護度改善ケアガイドブック』日総研出版(2003年)
【ブログ】
ナース岩下のあおぞら介護日記