見逃すな!

リーダーがおさえる職場のリスク                 

                                                

著 者   

                                                 奥田 弓子
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 介護リーダーのマネジメント業務(日々の組織(チーム)運営から経営者の理念の伝達や予算・施設等の管理など)は幅広く、それぞれに精通する必要はありますが、その業務ごとに潜むリスクにあらかじめ備えておくことは、非常に重要です。リーダーが個別業務ごとにリスクとして押さえておくべき視点について解説します。   
 
 

                第2回 シフト表の作成

 
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シフト管理

 

 リーダーのマネジメント業務で毎回頭を悩ますのは、毎月の管理業務のひとつであるシフト表の作成。毎回、スタッフそれぞれに多かれ少なかれ私用が発生し、固定できないのが現状ではないでしょうか。

特に夜勤のある施設では、年末年始、お盆の時期は調整がさらに大変になります。

そんな中、人員基準を満たしたシフト表を作らなければなりません。仕方なく管理者が無理をしてフォローしてしまう...というお話をよく耳にします。

  スタッフのやむを得ない私用がたまたま重なり集中してしまった場合は、「一時的なことだから」とフォローすることもできますが、理不尽な理由で堂々と変更を強いられると、さすがに疲れてしまいます。安易に従えば、他の常識あるスタッフからは不信感をもたれ、信頼関係が崩れてしまう可能性があります。

また、「あんな理由で変更してもらえるなら、私もそうしよう。」と同調するスタッフが増えてしまうかもしれません。

どこの事業所でも、毎月のシフト管理はスタッフの私用も考慮しながら、人員基準を満たしたものにしなければならず、とても慎重に行われています。

 

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シフト管理に時間をかけない施設 

 

 団塊の世代は車の運転は当たり前、多趣味で美食家も多く、旅行も国内だけでなく海外を楽しんでおられます。今の生活介護は通用しなくなる!と言われる理由がわかります。

前回 "団塊の世代を迎える"ことについて述べましたが、新たなニーズに応えるべく取り組みが必要な時期にきています。そのためにも、できる限り管理業務を簡素化できるよう工夫し、新たな余裕をつくりたいものです。

毎月のシフトをスタッフの私用をまったく考慮せず、勤務形態通りに組んでいる施設のお話を伺いました。つまり、シフト作成にほとんど時間がかかっていないのです。

管理者によって勤務形態通りに作成されたシフト表をもとに、やむを得ない私用によりどうしても変更したい場合にはスタッフ同士で調整を行っているため、シフト作成に費やす時間が驚くほど短縮できたそうです。

不公平感がないよう、最終的なチェックは行うものの、大きな問題はないとのこと。

スタッフ全員が人員基準を把握しており、互いを思いやり、フォローし合っていることにとても感心しました。スタッフ教育に力を入れたことで、シフト管理にも時間がかからなくなったという言葉が印象的でしたが、大変なご苦労があったことは確かなようです。

 

第1回 介護の現場とリスクマネジメント

第3回 スタッフの中途採用

第4回 利用者との契約

第5回 介護記録の重要性

第6回 サービス開始とアセスメント(前)

第7回  サービス開始とアセスメント(後)

 

第9回  苦情対応のポイント(後)

第10回  個人情報保護・プライバシー保護の重要性

第11回   現場の安全管理

第12回   要介護度が重度化する介護現場

最終回  介護現場を取り巻く環境の変化にどう対応するか?

 

略歴                                      

 

メディカル・ケア・プランニング株式会社 取締役、医療法人社団医凰会「在宅医療チーム居宅介護支援事業部門」統括管理ほか。介護支援専門員、メンタルケア心理士など。

長年、病院経営に携わるなか、介護保険制度導入と同時に医療と一体化したさまざまな 介護福祉事業を展開。現在、地域のための在宅医療システムを手がける。医療福祉コンサルタント、人材マネジメント・医療介護に関するセミナー講師も務める。その傍ら、経験を活かした介護施設における独自のスタッフ教育システムを考案。施設管理者を中心とした、スタッフに対するメンタルケアを重視した「人づくり」のための総合教育を実践。

パリⅩⅢ医薬大学の薬用植物学(「植物科学」「生薬学」「植物薬理学」「植物療法」)、インド伝統医学アーユルヴェーダを学び、ストレスケアを主に植物療法をもとにした心と体の健康について研究するなど、患者様や利用者様だけでなく、介護スタッフやご家族への「全人的ケア」を視野に入れ、活動中。

主な著書に、『介護管理者研修テキスト あなたが育てる人材マネジメント』第一法規株式会社(2008年)がある。