利用者の権利を守る法律知識
高齢者の権利を守るために高齢者虐待防止法や成年後見制度などの法整備がなされています。ただ、法律が充実していても活用方法を押さえておかなければ、せっかくの法律も意味がありません。
このコラムでは、利用者の権利を守る法律知識と題して、現場を任されるリーダーにも知っておいてほしい法律知識を解説していきます。より深い法律知識については、弊社書籍『高齢者の権利擁護-制度と契約の実務-』でご覧いただけます。
|
第12回 個人情報の取扱いはどうしたらよい?~パソコンで管理する~
|
今回はパソコンで個人情報を管理する際の留意点についてお話したいと思います。パソコンを使用したデータの保存先として、①パソコン本体、②USBメモリスティック等の外部記憶媒体、③ファイルサーバ等が想定されます。以下、それぞれの安全な保存管理について説明していきます。
①パソコン本体に保存する場合
パソコン内のDドライブなどのローカルエリアにデータを保存する場合は、前回コラムの最後に話したような設定を行うことが必須です。
またパソコンはハードディスクの不良によって、データが喪失してしまうこともありますので、定期的なバックアップを取っておきましょう。
最後に基本的な対策になりますが、ノート型であれば、紙の場合と同様に、パソコン本体自体を鍵のかかる安全な場所へ保管する方法や、セキュリティーワイヤーでロックする等の盗難防止対策を図ることが望ましいです。
②USBメモリスティックに保存する場合
USBメモリスティック(以下USBメモリ)は、低価格と携帯しやすさ、大容量化によって、普及している一方、紛失しやすいともいえます。
紛失を防止するためには、USBメモリ本体にストラップの付けられるものを選びましょう。また、盗難や外出時の紛失に備えて、USB本体に暗号化機能のあるものを選択したり、重要ファイルにはパスワードを設定するなどして、容易に情報までたどり着けないような工夫をしましょう。
さらに、USBメモリの管理も個人で持ち歩かないようにして、紙の場合と同様に鍵のかけられる場所に保管しましょう。
③ファイルサーバに保存する場合
ファイルサーバはローカルエリアネットワーク(LAN)を通して、パソコンからのアクセスを可能とするシステムです。ファイルの共有使用などのメリットがある反面、接続されるパソコンから情報の閲覧が可能になるので、個人情報等のセキュリティーに対しては十分な対策をとる必要があります。
まず「誰がどの情報を参照・更新してよいか」を割り振ることが重要な作業となります。情報管理責任者が、ログインするパソコンのユーザー単位ごとに、フォルダごとのアクセス権限を設定する必要があります。
またこれと同時に、外部からサーバにアクセスできないようにファイアウォール等を導入することが望ましいといえます。
『高齢者の権利擁護-制度と契約の実務-』について
高齢者をめぐる契約に関する制度と成年後見制度についてトータルに解説した書。介護保険制度におけるサービスについては、モデル契約書を提示し、条文内容とポイントを詳説。消費者契約、金銭管理、介護保険以外の高齢者向けサービス契約、遺言等の各種契約に関して、具体的事例に基づいて解説。
◆詳細についてはコチラ
- 第1回 成年後見制度について①~成年後見の制度について~
- 第2回 成年後見制度について②~法定後見制度を利用するときの流れ~
- 第3回 身寄りのない高齢者のための後見制度
- 第4回 成年後見事例:有料老人ホーム入所後の財産管理はどうすれば良いのだろう?
- 第5回 高齢者をねらった悪質商法の種類
- 第6回 悪質商法の被害にあってしまったら
- 第7回 消費者被害事例:高額の健康器具を買わされてしまったら?
- 第8回 ”クーリング・オフ”具体的にどうすればいいの?~その1~
- 第9回 ”クーリング・オフ”具体的にどうすればいいの?~その2~
- 第10回 個人情報ってどこまでの情報をさすの?
- 第11回 個人情報の扱いはどうしたらよい?~紙の場合~
- 第12回 個人情報の取扱いはどうしたらよい?~パソコンで管理する~
- 第13回 個人情報の取扱いはどうしたらよい?~パソコンのデータを廃棄する~
- 第14回 立場が変わればプライバシーの捉え方も変わる
- 第15回 「あなたと私のここだけの秘密ね」の扱い方