見逃すな!
リーダーがおさえる職場のリスク
著 者
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第10回 個人情報保護・プライバシー保護の重要性 |
個人情報保護
苦情を対応する際に心得ておくべきこと、それは「事業所の顔である」ということです。
私たちはより良いサービスを提供するために利用者様の身体状況のほか、人生歴、生活歴、経済状況に至るまで様々な情報を知ることになります。
それらの情報は私たちにとってとても重要で必要なことですが、利用者側は、決して進んで情報提供したいことばかりではありません。
やむを得ず、知られたくないことを開示しなければならないという精神的な負担を十分に理解し、ケアのために知り得た情報は絶対に他に漏らしてはなりません。
個人情報を尊重し、保護するための意識が必要になります。
(1)個人情報に関する簡単チェック
□ 個人情報保護法を把握しているか。
□ 他者に聞こえるような場所で、個人情報を話していないか。
□ 個人情報を関係者以外の友人、知人などに話していないか。
□ 個人情報に関する書類を他者に見られないよう管理していているか。
行きつけの美容院で、何気なく事業所での出来事を話してしまったことが、のちにご家族の耳に入り、大きなトラブルになったケースもあります。
事業所外での言動においても“うっかりミス”がないよう、プロ意識をもちたいものです。
プライバシー保護
排泄・更衣・入浴などの身体介護では、常に相手の気持ちを察することを忘れないようにします。利用者様が感じる恥ずかしい思い(侮辱・屈辱)を意識します。
(2)プライバシーに関する簡単チェック
□ 介助中、利用者様に恥ずかしい思いをさせていないか。
□ タオル・ワーク技術を把握し、適切に対応できているか。
□ ドアは開いていてもノックをし、間をおいたり、返答を待ってから対応しているか。
排泄介助の際、部屋にこもる臭いを避けるため、扉も窓も開けっ放しでオムツ交換をしたり、着脱の際、露出部分や露出時間が多かったなどということが、クレームにつながることもあります。それほど恥ずかしい思いをされていたのでしょう。
個人情報保護、プライバシー保護の重要性を理解し、常に意識しなければならないのも、私たちの大切な仕事のひとつです。
略歴
メディカル・ケア・プランニング株式会社 取締役、医療法人社団医凰会「在宅医療チーム居宅介護支援事業部門」統括管理ほか。介護支援専門員、メンタルケア心理士など。
長年、病院経営に携わるなか、介護保険制度導入と同時に医療と一体化したさまざまな 介護福祉事業を展開。現在、地域のための在宅医療システムを手がける。医療福祉コンサルタント、人材マネジメント・医療介護に関するセミナー講師も務める。その傍ら、経験を活かした介護施設における独自のスタッフ教育システムを考案。施設管理者を中心とした、スタッフに対するメンタルケアを重視した「人づくり」のための総合教育を実践。
パリⅩⅢ医薬大学の薬用植物学(「植物科学」「生薬学」「植物薬理学」「植物療法」)、インド伝統医学アーユルヴェーダを学び、ストレスケアを主に植物療法をもとにした心と体の健康について研究するなど、患者様や利用者様だけでなく、介護スタッフやご家族への「全人的ケア」を視野に入れ、活動中。
主な著書に、『介護管理者研修テキスト あなたが育てる人材マネジメント』第一法規株式会社(2008年)がある。